会社で展示会に参加する際、気になるのが「この費用は何の勘定科目で処理するべきか?」という点です。
出展料・入場料・交通費など、用途によって科目が変わるため、間違えると税務調査でトラブルになることもあります。
この記事では、展示会の参加費についてよく使われる勘定科目と、それぞれの仕訳例、注意点をわかりやすく解説します。

展示会の費用は、どのような目的で使ったかによって勘定科目が異なります。
正しく使い分けることで経理処理がスムーズになり、税務調査のリスクも下げられます。
自社のサービスや商品を広く知ってもらうために、展示会に出展する場合、その出展料は「広告宣伝費」として処理するのが一般的です。
広告宣伝費は、会社の宣伝活動にかかる費用全般を指します。チラシやウェブ広告などと同じように、展示会の出展も広告の一環と見なされます。
ただし、単なる見学目的や社内イベントとしての参加は、別の科目になるため注意が必要です。
出展目的が明確な場合は、広告宣伝費で問題ありません。
展示会を見学したり、視察目的で社員が参加した場合は、その入場料などの費用は「広告宣伝費」ではなく、「会議費」や「研修費」で処理されることが一般的です。
例えば、展示会で行われるセミナーに参加するなど、学習や情報収集が目的の場合は研修費に分類します。
展示内容のチェックや競合調査が目的であれば、会議費としても認められる場合があります。
支出の目的によって適切な科目を選ぶことが大切です。
展示会が遠方で行われる場合、交通費や宿泊費も発生します。これらは「旅費交通費」として処理するのが基本です。
新幹線代、飛行機代、タクシー代、ホテル代などが該当します。
目的地や宿泊先、日程が領収書に記載されていると、税務調査時にも安心です。
出張命令書やスケジュール表も合わせて保存しておくと、さらに安心です。
なぜ勘定科目を正しく分ける必要があるのか、3つの理由を解説します。
税務署の調査では、費用が本当に事業に必要な支出かどうかをチェックされます。
勘定科目を間違えて処理すると、「これは経費ではなく個人的な支出では?」と指摘されることがあります。
最悪の場合、費用が経費として認められず、追加で税金を支払う必要が出てくることも。
正しく勘定科目を選ぶことは、税務対策としても非常に重要です。
経理帳簿を見るとき、勘定科目ごとにどれくらい費用がかかったかが一目で分かるようになります。
広告費にいくら使ったのか、研修費が増えているのか、交通費が多すぎないかなど、会社のお金の流れが見える化できます。
これにより経営判断がしやすくなり、無駄な支出の見直しにもつながります。
勘定科目がバラバラだと、管理が難しくなってしまいます。
期末になると決算処理や税務申告書の作成が必要になりますが、ここで勘定科目が正しく整理されていないと大変です。
仕訳のやり直しや科目の見直しが必要になるため、時間と手間がかかります。
はじめから正しく分類しておけば、スムーズに作業が進み、税理士とのやり取りもスピーディーになります。
正しい経理処理は、業務効率化にもつながります。

展示会に関連する費用でよく使われる勘定科目を一覧で紹介します。
それぞれの定義と使い方を知っておくと、仕訳が簡単になります。
商品やサービスの宣伝に使った費用。展示会の出展料や配布用チラシの印刷費などが該当します。
新規顧客の獲得や、会社の認知度を上げる目的の支出が含まれます。
展示スペースの設営費などもこの勘定科目で処理する場合があります。
広告としての効果が見込める場合に使用します。
社内外での打ち合わせや会議にかかる費用です。
視察目的の展示会参加や、取引先との情報交換のための参加などがこれに当てはまることがあります。
入場料のほか、軽食代や会場利用料なども含まれる場合があります。
明確な会議や情報収集が目的であることが条件です。
社員のスキルアップや教育を目的とした費用。
展示会でのセミナー受講、技術やトレンドの学習を目的とした参加などは研修費に分類されます。
学習や習得が主目的であることが分かる資料を残しておくと安心です。
参加証やプログラム表などが証拠になります。
出張に伴う交通費や宿泊費などの費用です。
展示会が県外や遠方で行われる場合、交通費やホテル代はこの勘定科目を使います。
電車代やガソリン代、高速料金なども含まれます。
領収書と日付、目的地、出張理由を記録しておくのがポイントです。
どの勘定科目にも当てはまらない少額な支出に使います。
展示会で発生したが分類が難しい費用(荷物の配送費用や細かい事務手数料など)はここに入れることもあります。
ただし「雑費」に頼りすぎると、経費管理があいまいになるので注意が必要です。
できるだけ他の明確な科目を使うよう心がけましょう。
展示会関連の費用を経費として計上する際の、具体的な仕訳例をご紹介します。
実際の経理処理の場面でそのまま使えるように、ケースごとに分かりやすく説明します。
たとえば、展示会への出展料50,000円を銀行振込で支払った場合、次のような仕訳になります。
(借方)広告宣伝費 50,000円 / (貸方)普通預金 50,000円
この場合、目的が自社のPRや販促であることが重要です。
請求書や出展契約書を保管し、内容が広告であることを証明できるようにしておきましょう。
社員2名で展示会を視察し、入場料として合計10,000円を現金で支払った場合の仕訳です。
(借方)会議費 10,000円 / (貸方)現金 10,000円
このように見学や視察目的であれば、「会議費」としての処理が妥当です。
領収書には、誰が参加したか、どの展示会か、どんな目的かなどをメモしておくと安心です。
展示会に参加するために出張し、交通費15,000円、宿泊費8,000円を立替払いした場合の仕訳です。
(借方)旅費交通費 23,000円 / (貸方)従業員立替金 23,000円
後日、立替金を精算した時は以下の仕訳になります。
(借方)従業員立替金 23,000円 / (貸方)普通預金 23,000円
領収書を添付し、出張目的や日程が分かる資料もあわせて保管しましょう。
展示会の後、取引先と会食を行い、その費用が20,000円かかった場合の仕訳です。
(借方)交際費 20,000円 / (貸方)現金 20,000円
会食が業務上のものであることが条件です。
誰と、何の目的で、どこで行ったかをメモした書類や名刺のコピーなどもあると、税務調査時に安心です。

勘定科目を誤って処理すると、税務調査時や決算時に思わぬトラブルが発生することがあります。
よくあるミスを知っておくことで、未然に防ぐことができます。
展示会の出展費用を広告宣伝費として処理すべきところを、接待目的と誤認して交際費にしてしまうことがあります。
交際費には年間の上限があるため、不要な制限を受ける可能性があります。
また、交際費には税務上の厳しいルールがあるため、節税の観点からも不利になります。
目的を明確にし、判断に迷ったら税理士に相談しましょう。
社員が見学目的で展示会に参加した場合、これを「福利厚生費」として処理してしまうケースがあります。
福利厚生費は社員のための娯楽や慰労を目的とした支出です。
展示会見学は業務に関係する学習や視察であるため、「会議費」や「研修費」に分類するのが正解です。
誤って処理すると、税務署から指摘される可能性があります。
展示会に関する費用の領収書だけを保存していて、支出目的が不明な場合、税務調査で経費として否認されるリスクがあります。
「なぜこの展示会に参加したのか」「どんな成果があったのか」を記録に残しておくことが大切です。
領収書にはメモ書きをしたり、参加報告書などを添付しておくと安心です。
経理担当者だけでなく、参加者にも協力してもらうとスムーズです。
税務署のチェックに備えるために、日ごろからできることがあります。
記録とルールをしっかり整えておけば、安心して経費処理ができます。
展示会の費用に関する領収書には、「展示会名」「参加目的」「参加者名」などをメモしておくとよいでしょう。
電子帳簿保存法にも対応して、PDFにしてクラウドに保存するのもおすすめです。
ただの紙の領収書だけでは不十分な場合もあるため、補足資料を用意しておくことが重要です。スマホで展示会の写真を撮って保存しておくのも有効です。
同じような支出でも、部署ごとに科目が違っていると混乱の元になります。
経理部門が中心となって、「出展費は広告宣伝費、見学費は会議費」などの社内ルールを明文化しておくことが大切です。
全社員に周知しておくことで、無駄な修正や確認の手間が省けます。
ルールを定期的に見直すことも忘れないようにしましょう。
判断が難しい場合は、必ず税理士や会計士に確認しましょう。
特に金額が大きい支出や、分類があいまいなケースは、専門家のアドバイスを受けるのが最善です。
顧問税理士がいない場合は、地域の商工会や無料相談窓口を活用するのも手です。
正確な処理が信頼できる決算書や申告書をつくる基礎になります。
展示会に関連する費用は、その目的によって適切な勘定科目に分けて処理する必要があります。
正しく仕訳することで、税務リスクを避け、会社の経営状況もより明確になります。
「出展=広告宣伝費」「見学=会議費または研修費」「移動=旅費交通費」など、目的に合わせた分類が基本です。
迷ったら社内ルールや税理士の判断を優先しましょう。
記録がきちんと残っていれば、税務署にも安心して説明できます。
勘定科目の選び方が、信頼される会社経営につながります。
仕訳は経理処理の基本です。
領収書の内容をよく確認し、記録と照らし合わせて正確に処理しましょう。
ルールを守ることで、後からの修正やトラブルを防げます。
日々の積み重ねが会社全体の信頼性を高めるのです。
税務調査は突然やってきます。
展示会に関する費用は、「目的」「内容」「証拠書類」がそろっていれば、問題になることはありません。
資料やメモ、写真なども積極的に残しておきましょう。
普段からの準備が、将来の安心につながります。
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2025.07.18
Category: コラム